琺瑯の構成

鋼板ほうろうは、鋼板の上にガラス層があり、下釉層と上釉層の二層 で構成されています。下釉は金属との密着を目的としたガラスで、上釉は化学的性質、耐熱性や装飾性などの目的機能に合致した組成のガラスです。
また、製造の工程では、あらかじめこれらのガラスを別々に溶解したのち粉末にし、金属表面に塗布した後、加熱再溶融してつくります。この時溶融したガラスと金属表面で反応が起こり、界面が凹凸状になることがガラス層と金属(鉄)を強固に密着できる理由です。また、焼成温度は800~850℃、焼成時間は5~10分と陶磁器等に比べ、比較的低温で非常に短時間でつくりだせる特徴をもっています。

*一般社団法人日本琺瑯工業会 HP資料より引用